今回は、一家の稼ぎ頭でありながら「一家の台所を管理する」私ゆっさんはボディメイクしながら家族に喜ばれる旦那飯を日々作っています。
そんな中で味付けに気を遣っています。特にお酒を飲む方やお仕事でよく汗をかく方は自然と味付けが濃くなっていないでしょうか??ご家族に1度でも「味が濃い」「調味料使いすぎ」など言われた経験がある方は黄色信号です。
そこで、ハビラボでは“食べたときの満足度”を確保つつも塩分を抑える方法として「香り」豊かな料理を推奨しています。「香りって味付けと関係ない!」と思ったあなた。実はふか~い関係にあるんです。
そんな味覚と嗅覚の関係を明らかにしながら、具体的にどんな方法で香りづけを行ったらよいかをご紹介します!
是非、ボディメイクを促進しながら奥さまが家族が健康になる『温かい食卓を創り出しましょう!!』
早速ですが、まずは結論!
塩分の推奨摂取量
みなさんは、味付けに”塩”をどのくらい使っていますか??なかなか普段どのくらいの量を摂取しているか把握されている方も少ないのでは?
私の大学生時代のある1日の食事から塩分量を計算しました。その量なんと15g!!
若い間は豊富な運動量および代謝も良く、そこそこ塩分を摂り過ぎていても”若さ”でなんとかなっていたかもしれませんが、30代以降はいずれも衰えていきます。だからこそ、年齢に合わせて食生活のヘルスチェックを定期的に実施していくことが必要です。
厚生労働省が発表している成人男性・女性の摂取量目安は
男性…7.5g未満※
女性…6.5g未満※
※参考「厚生労働省 日本の食事摂取基準」
上記目安量を見て「意外に少ない!!」と思ったのではないでしょうか?
実際にドレッシングや醤油などを使うことで、”塩”を直接使用せずとも、知らない間に塩分を摂取している可能性が高いのです。つまり、現代の食事において塩分摂取量を正確にコントロールすることは困難と言えます。
塩分過多と健康の相関
塩分過多がもたらす悪影響のうち、代表的なものは次のとおりです。
高血圧状態が継続することで、動脈硬化や心臓肥大が進んでしまいます。その結果、脳卒中や心筋梗塞、心不全といった”血管が破裂”することで引き起こす様々な病の発生率が高まります。
食べ物の塩分が多いと、胃の中で塩分濃度が高まり、胃の炎症につながります。その結果、発がん性物質の影響を受けやすくなり発がんリスクが高まるのです。食道についても、塩分濃度が高いと食道の粘膜を傷つけてしまいます。胃がんと同じメカニズムで発がんリスクは高まります。
摂取した塩(塩化ナトリウム)のほぼ大半が腎臓でろかされて排泄されます。したがって過剰に塩を摂取すると腎臓の負担に繋がり、その機能へ影響を与えてしまいます。実際に塩分を文化的に摂取量が少ないヒトと比べて摂取量が多いヒトは腎臓起因の病気になるリスクは高まります。
味覚と嗅覚の相関
味は、舌にある”味蕾細胞”がうま味成分を感知することで認知することができます。基本的にはこの味として感じる元となる成分の量が多ければそれだけ強い味として感じます。
しかし、そこに“香り”が加わることでヒトの感じる味覚強度は高まることが証明されているのです。
塩分カットのコツ
その①ーお出汁ー
1つ目の方法は”お出汁”の活用です。一般的に手に入りやすい次の食材でとるお出汁がおススメです。
それぞれには固有の”うま味”があり、甘味・酸味・塩味・苦みのいずれとも異なる5つ目の”基本味”なのです。そしてうま味最大の特徴は「掛け合わせによるうま味の”相乗効果”」です。例えば和食では、カツオ出汁と昆布出汁を合わせることで、グルタミン酸<アミノ酸系>×イノシン酸<核酸系>のうま味成分の相乗効果を狙っています。
このお出汁を使うことで、次のように塩分カットを狙うことができます!
市販の出汁パックや顆粒出汁には塩分を多く含んだものがございます。選ぶ際は成分表示を参照いただき、食塩未使用品をご購入ください。
その②-薬味・香辛料-
ご自宅に1つはあるであろう薬味や香辛料。これらは強い香りを料理に与えてくれるため、味覚強度を高めて満足度をUPしてくれるの心強い味方なのです。
比較的手に入りやすく、使いやすい薬味・香辛料は次のとおりです。
過剰な香辛料の使用は、食道や胃に炎症が現れる原因になりえます。せっかく塩分カットで炎症を回避したのに…とならないよう、少しづつ料理に追加しながら、あくまで”香り”がプラスされた程度に抑えておきましょう。
その③-焼き目(焦げ)-
苦い・失敗という印象を与える”焦げ”。しかし適度な焦げは嗅覚にプラスの影響を与えるのです。焦げは”メイラード反応※“によって得られ、その独特の甘さとコク深い香りが付与されるため、味わいに奥行きを与えます。さらにその香りは、アミノ酸の種類によって異なり、料理の味わいにバリエーションを与えるのです。
150℃以上の加熱を進めると焦げが進行することで、”発がん性物質=ヘテロサイクリックアミン”が生成されます。例えば、焼肉で真っ黒焦げになったお肉には上記発がん性物質が生成されているため、できるだけ除去して仕上がることを推奨します。
[補足※]Q. “焼き目”とは?⇒A. メイラード反応による褐色化現象
メイラード反応…加熱or発酵によって還元糖とアミノ酸が化学反応を起こし、褐色物質「メラノイジン」※由来:フランスの科学者メイラード(Louis Camille Maillard)が発見
※参考文献「メイラード反応生成物の安全性と食品機能」
塩分対策実践の結果
私の家系はみな血圧が高く(120~130mmHg)、健康診断で黄色信号でした。結婚を機に、後ほどご紹介する3つの方法を実践した自炊を1年以上継続した結果、今では血圧は100~110mmHgに下がっています。今考えると実家の食生活(主にお惣菜や味の濃い洋食がメイン)だったと考察しています。
まとめ「塩分カットは健康と食の楽しみを拡げる」
いかがでしたでしょうか?
香りが味覚に強い影響を与えていることを、経験的にわかっていたかたもいらっしゃったかもしれません。科学的にも証明されており、普段の食事に活かすことでいつまでも健康的な美ボディを保つことができます。
健康+我慢=美ボディではなく、健康+美味しい=美ボディなのです。食事を楽しみながら、カッコイイからだづくりを進めていきましょう。そして、奥さまにとって喜ばしい”旦那飯”であることで、家庭円満に繋がります。
普段外食が多くてコントロールが難しい方は、まずは自宅で食べるごはんだけでも塩分を意識してみましょう。その一歩が、必ず将来の健康に反映されます。